反貧困キャラバン 9.28 神戸市役所前集会 + 10,18 大阪集会の報告

市役所正面玄関前での湯浅誠さんの ” 街頭講演会 ”

人間らしい生活と労働の保障を求める「反貧困・全国キャラバンin兵庫」は25日から27日まで連日、兵庫県内を回り、各市で福祉行政窓口への申入れと住民への訴えをおこないました。我が「あぱけんKOBE」としても、約2ヶ月前からの企画から実行委員会に参加し協力してきました。メインは28日の 「被災した街から生存を叫ぶ!」の神戸市役所玄関前での街頭講演会 + ライブ + 炊き出し。 「反貧困ネットワーク」の湯浅誠さんの講演には約500人の野宿者など市民が聴き入りました。
 
参加者風景

NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」の事務局長としても、多数の野宿者やフリーターを支援している湯浅誠さんは、「貧困は自己責任ではない。不当な労働者派遣や福祉の切り捨てなどには『N O !』と言い、社会を変えていこう!」と訴えました。同時に、炊き出しや社会へアピールするバンド演奏、野宿者の生活・労働問題・多重債務などの相談会も取り組まれました。あぱけん関係からは10人ほど参加しました。ジェロニモ・レーベル、まちゅこけ、弁護士の木原バンドなどのライブは夕方まで続き、打ち上げの「どん底」での2次会まで大盛会でした。

 
  
ジェロニモ・レーベル             まちゅこけ                木原バンド

また、 大阪集会『垣根を越えてつながろう !! in 大阪 』 ( 10月 16 日 ) には、350人が参加。<反貧困>を当事者=シングルマザー・野宿体験者・生活保護受給者・障がい者・派遣労働者から吉岡力さんほか1名が、熱く訴えました。「あぱけん」からは神戸刑務所偽装請負事件のNさんと、関西電力系列のエネゲートを訴えている吉岡 S. さんの資料も、主催者パンフに紹介されました。政党系列や労働組合の上部団体を超えて、現場のたたかいと課題でつながっていこうとの熱気でいっぱいのいい集会でした。(浪花節の大阪?ならではの貴重な集まりだったと思います。)

<反貧困・2008全国キャラバン in 兵庫> の取り組みは、司法書士・弁護士など法律家と、個人加入型の労働組合と、社会保障・生活保護・多重債務・野宿者支援などの問題をとりくむ市民団体などが、大震災の被災者運動グループの協力を得て展開されました。9月24日から兵庫県内の主な自治体にたいして主には生活保護制度を尊重した行政をおこなうよう申入れ、最終日の28日には神戸市役所玄関前で「反貧困」を訴える街頭講演 + 集会をやりきったところに意味があったと思っています。私たち「あぱけん」も労働問題に限定できない、生活を守るためのいろんな課題について、地域の力と経験を結びあうことの重要性を今ひしひしと感じています。


神戸刑務所による解雇強要事件の現状報告

9月10日の朝日新聞のトップ面および社会面 ( p.30 ) に 「刑務所9割 偽装請負」 の見出し記事が紹介されました。 このたたかいが契機となって、朝日新聞の記者が職業上の勘を利かせて、最終責任者である 国=法務省にたいして行なった公文書の「情報公開請求」により、違法雇用=偽装請負が現在も、全国どこの刑事施設でも行なわれていることが明らかにされました。これでも法治国家? 法務省のヤル事か!話になりません。
http://www.asahi.com/job/news/OSK200809090108.html?ref=rss

 「神戸刑務所偽装請負・解雇要求事件」 は、ちょうど管理栄養士の女性のあぱけんへの加入から丸年が過ぎました。団体交渉のほか、神戸刑務所ちかくの大久保地域や明石駅前でのアピール活動、法務省大阪矯正管区前での抗議行動などをとりくんできました。

 神戸刑務所では以前から、違法かどうかまったく迷う事なく、「偽装請負」をくりかえしています。そして今回、自ら雇用関係にない間接雇用ではたらく請負労働者の交替、つまり<人の差し替え>を要求するという、法令遵守精神のまったく欠如した違法行為を行なったのです。法務省の出先機関である神戸刑務所で、職業安定法第44条に違反する犯罪行為が、刑務所長の指示の下で堂々と行なわれたのです。

 ところで、神戸刑務所の団交拒否にたいする不当労働行為救済申し立て問題は、兵庫県労働委員会において証人尋問が終了し、「最終陳述書」を提出して、8月20日に結審しました。

ところで組合員の管理栄養士は昨年末、神戸刑務所作成の本件に関連する多数の行政文書 ( 『管理栄養士の交代要請に関する伺い』 と題する文書など)の情報公開請求を行ないました。しかし、法務省の担当窓口から郵送されてきた公文書は全面が真っ黒にぬりつぶされていました。事件の当事者 が自らにかかわる公文書を要求したのに、知ることが出来ないとなると、いったいこの法律はだれのためにあるのでしょうか? わたしたちはひき続き、法務省矯正局および神戸刑務所の責任を追及します。

労働委員会での 結審に先立って組合からは、 物件提出命令申請(労働組合法27条の2第2項)の却下 にたいして、「申立人が申請した公文書の物件提出命令申請に対して、不服申し立てが制度上ないのは、適正手続きに瑕疵があると言わざるを得ない。さらに本件では要証事実を認定するために、他には適切な証拠がないなかでの必要不可欠な証拠物件として、被申立人・神戸刑務所と会社の協議過程、そして刑務所側の対応が適法であったか否かを明らかに出来る重要な物件である。あらためて当労働委員会の公益委員会議での再審査を要求する。」との申入れも退けられました。

12月に予定されている兵庫県労働委員会での神戸刑務所団交拒否事件の命令 での勝利を確信 し、神戸刑務所の使用者責任を追及していきます。 そして、あらゆる場と機会を利用して、神戸刑務所 と業務請負会社・ N サービスによる偽装請負の実態と、国=法務省の法的責任も問いつづけます。ご注目ください。

 

•  日本弁護士連合会の2008年10月2日富山で開かれた第51回人権擁護大会シンポジウム第3分科会の基調報告書にも、公務非正規労働の1事例として「神戸刑務所偽装請負事件」が紹介されました。★

 


あぱけんKOBEから☆最新の便りです。(2008/07/27)

6月下旬のふたつの電話労働相談をやりました。ひとつは日弁連主催で、ナント!12時間ぶっ通しの6.21「非正規労働・生活保護ホットライン」。大勢の弁護士・司法書士さんに囲まれて最後まで付きあい、労働相談だけでも85件がよせられました。 
 もひとつは私たち「あぱけん」労組が26日から3日間取りくんだ「「名ばかりホットライン―名ばかり管理職・請負・定年延長―」です。この時から、たてつづけに相談と加入があり、現在10件の解雇問題およびイジメ問題などを取りくむ羽目になっています。ビンボー暇なしです。 クレイマー!クレイマー!ならぬ、「くれ暇ー!くれ暇ー!」です。
KOBE事務所には電話相談のほか、来訪相談者も多くて、8人が加入しました。組合とともに会社との交渉をやりはじめています。週を明けても電話相談や来訪者、そのほか相談メールが届いています。Help! 以下そのうちから少し事例紹介します。

事例(1) 最低賃金違反+偽装請負
  大阪府内に本社があるS総合観光(株)が、 ゴルフ場(大手商社系列)との請負契約で、客送迎用バスの運転手として雇った男性Sさんからの相談。「弁護士から紹介されました。最低賃金を下回っているのではと思って・・・」とのことでした。給与明細書で基本給は月20万円になっています(求人チラシも)。 週6日勤務で毎月3日間だけ休み。朝6時前から夕方18時30分まで、毎日11時間30分間が勤務時間。でも支払われているのは交通費1万プラスの合計21万円だけ。他に月3000円の「事故共済金」を賃金とは別に天引きされていますが、会社の説明も報告も無く、本人は納得していません。さらに「年休は無い!」と言って取らせず、休めば日8400円を賃金からカットしました。また8時間を超えた時間外労働分の25%割増と、法定休日の日曜割増分35%も未払いのままです。
 男性は労働条件の改善を何度も要求していましたが、社長はまったく誠意を見せず、回答しないので、勤めて一年を迎えた2008年の5月に会社に出向き、社長と話し合って改善を要求。社長の「ほんなら辞めたら。」との対応に、男性が「5月31日で辞めさせてもらう」と伝えたら、「いや、きょう辞めて!」と解雇されたといいます。
 最低賃金とのからみで、例えば2007年6月分を時間給として、月に26日勤務で21万の月給、1日11時間30分労働で時給を試算しました。210,000円÷(月所定労働時間26日間×日11.5時間=299時間)で702.3円になります。このケースは大阪府の最低賃金額712円からして最賃以下です。最賃違反の上に、時間外賃金+割増分の未払分の要求ということになります。これを基本給の月給支払方式として試算しますと、21万÷30日÷11.5時間=608.7円となり、もっと下がります。
 S総合観光が、Sさんからの(最賃違反分+時間外割増分+事故共済会費(掛け捨て)の返済+年休申請拒否賃金カット分+解雇予告手当×年率14.6%の遅延利息)の請求に対して、指定期日までに支払わなかったので、6月30日、神戸東労基署に正式に申告しました。(管轄は枚方にある北大阪労基署なので、移送されました。)
  さらに、兵庫労働局の需給調整事業課にも申告しました。就業先のゴルフ場での労働実態は100%の偽装請負=違法派遣でした。社長が契約時間ではないと主張する朝9時から午後3時半までの昼休みをのぞく5時間30分の間、Sさんはゴルフ場の係長および支配人の指示により、送迎用車両の定時運行以外の業務を命じられていました。ゴルフ場が所有する4台の車両点検や修理のための自動車工場への搬送、シーズン・土日には、コンペ商品やその他の買出しに山から下りて街に出かけていました。
 兵庫労働局は「業務委託先のゴルフ場が指示命令していたのなら調査し、指導します」と。本人の強い要請があり7月中旬に入り、まもなく報告が出されると期待しています。この先は偽装請負と、最賃制違反の両面からこの問題を追及していくことになります。
Sさんは1年前に求人折込み広告(正社員)を見て応募。2007年5月31日、ゴルフ場現地で社長と面接し、隔日勤務を条件に、即その場で採用決定。翌6月1日から勤務。雇用契約書は組合からの要求で初めての団交で渋々コピー分を渡しました。そもそも契約時にはその1部をSさんには渡していませんでした。その「雇用契約書」には、●就業先が書かれてない、●勤務時間も有給休暇の有無も書いてない、ひどい物でした。更に求人チラシの正社員とはちがい、●1年契約の嘱託とされており、有期雇用になっていました。
その席上、社長は契約上の不備や矛盾はあっさりと認めました。しかしSさんにたいしては、「会社とゴルフ場の契約は朝6~9時まで、午後は15時30分~18時30分までの6時間の契約。その間は自由時間で拘束してない。Sさんはしなくていいことを自分からしていただけ。」と否定し、6時間が契約上の拘束時間だと主張しました。それなら会社間の「業務請負契約書」を出せと要求しましたが、見せませんでした。併せて就業規則および事故共済会の「会則」・会計報告・役員名簿も要求しましたが、まだ届いていません。
今後は北大阪労基署や兵庫労働局の調査で契約内容がわかるでしょうが、仮に社長の言っている昼間は拘束していないことが契約上も事実としても、請負先のゴルフ場が契約内容以外の仕事を指揮命令していたことで<偽装請負>になりますので、 S社は時間外労働の未払い賃金として支払わねばなりません。あるいは11時間30分が所定労働時間として拘束されていたと指導されれば、最低賃金違反として罰せられ、不足分+8時間を超えた時間の割増分を払わなければなりません。いずれにしても適正な請負契約でないことは確実です。注目してください。

事例(2) 兵庫社会保険事務局で派遣女性の「解雇」問題
 兵庫社会保険事務局(厚生労働省の出先機関)に派遣元T社から派遣されていた女性から、「辞めるようにしむけられて困っている」との相談。配偶者の扶養控除内ではたらきたいので社会保険には加入できないとの条件を会社も諒解のうえ契約を交わしました。3ヶ月間の契約、週4日・1日7時間で週28時間勤務。おおむね4分の3とされる加入要件からみて、週30時間に満たないからとの判断で、派遣会社としては加入手続きはしなかった。6月3日から勤務。
ところがまもなく、派遣先の責任者から、「週4日勤務の人も6月20日までに社会保険に加入させてください。」と迫られたT社の営業担当は、該当する5人に社保からの要請を伝えて、自分から辞めるように仕向けていったのです。しかし、そのうち2人は納得がいなかいと組合に加入しました。雇用関係のない社会保険事務局職員の圧力で、いちばん弱い立場の派遣労働者に、間接雇用と競争入札による労働ダンピングの結果、その矛盾が押しつけられた典型的な悪例です。

事例(3) 性同一性障害差別で解雇通告された特定派遣スタッフ
 人材派遣大手のT社の常用労働者として、1年半前から特定派遣ではたらいていました。2008年4月から自宅待機中の5月中ごろ、S社にカミングアウトしたとたん「自分でも仕事をさがしたら」と伝えられました。いったんR社(横浜)とRi社(仙台)との面接まで決まっていましたが、両社からは「男性希望」とか、「女子社員の理解が得られない」などの理由で拒否されたとS社は本人に説明したようです。それをあと押しするようにS社から、「6月中に派遣先が決まらなければ、月末には考えないといけない。」??と言われ、6月30日ついに解雇を通告されました。本人と組合はS社の雇用責任と派遣先の対応もふくめての事実確認と謝罪を要求していくつもりです。

事例(4) 派遣元A社から紹介予定派遣され、数日後に「中途解約」通告?
 派遣大手のA社からB興産に、3ヶ月間契約・9時から6時までの紹介予定派遣で7月から勤務しはじめましたが、数日たって派遣先の責任者から「明日からは10時からでもいいか?」と言われ、納得できなかったが仕方なくはたらいていたら、今度はA社の担当者から「B興産から1ヶ月で契約を打ち切りたいと言ってきた。」と伝えられました。しかし、何の適切な指示や対応もなかったので出勤したのに、先でまたトラブルことになった。A社の担当に「不当解雇とちがうんですか?」と聞いたが、ハッキリ答えなかったので組合に相談に来て、加入しました。明日24日の夜、交渉です。

事例(5) うつ病で医師の治療中、会社から長期休職をすすめられ不安。
 関西に本社がある大企業で10数年間つとめてきた女性。5年前に彼女が一般職から総合職に階級がうつり、研究部門ではたらくようになりました。しばらくして異動でやってきた上司から、「あなたをどう評価したらいいのか分らない。」などと言われ、その頃から体調をくずし、心療内科に通院することになりました。社内の健康管理室の看護師や産業医とも話し合って治療をつづけているが、良くならない状態がつづいています。休職するほどではないと本人は訴えていますが、長期休職をすすめられていて、一旦休めば「復職できないのでは」との不安があり、加入し会社と話しあうことになっています。

事例(6) 「コミュニケーションが取れていない」と、パート看護師に退職を迫るP社
  P社はIT関連の大企業です。 その会社の関西支社の健康管理室に短時間パートとして勤務する女性から、「コミュニケーションが取れてないので、契約を終了したいと会社から告げられている。」との相談があり、加入しました。交渉のなかで会社は古い過去の話を取ってつけたように羅列して、本人を観念させようとしました。一方でコミニュケーションが諮れなかった責任は会社側にもあることも認めています。しかし私たちは、更新拒否にはまったく正当性がないことを追及しています。それで現在、会社側は金銭解決にこだわるような対応に出てきていますが、組合は当人のはたらき続けたいという気持ちをうけて、雇用保障させるべく強い姿勢で交渉に臨んでいます。

神戸刑務所による解雇強要事件 / 近況報告 (2008/07/27)

ところで長期戦に入っています神戸刑務所「解雇強要」問題は、7月16日に兵庫県労働委員会において、団体交渉拒否事件の証人尋問がすべて終了しました。管理栄養士のNさんの交替要求をおこなった刑務官3人は、一様に国側代理人・俵正市弁護士のあらかじめ書いた文章に署名・押印するだけの「陳述書」を提出しました。そして、それをそのまま、弁護士に誘導されるがままに証言していました。しかし、すればするほど矛盾が見え隠れするひどい尋問風景でした。
 当初、管理栄養士の交替を要請したのは、「請負会社との業務委託契約書にもとづいてやったもので、不当性はない。」と強弁していましたが、国・刑務所側は証人尋問をとおして、刑務官の口から「交替を求める希望の表明をおこなったまで」であり、「Nさんの即座の交代を要求したものではない」と言い訳させるほどに見苦しいものでした。
 神戸刑務所では以前から、違法かどうかについてまったく迷う事なく、長年のあいだ「偽装請負」をくりかえしていました。そして今回、雇用関係にない間接雇用ではたらく請負労働者の交替、つまり「人の差し替え」を要求するという、法令遵守のまったく欠如した違法行為を行なったのです。法務省の出先機関である神戸刑務所で、職業安定法第44条に違反する犯罪行為が、刑務所長の指示の下で堂々と行なわれたのです。
 神戸刑務所の団交拒否問題は、次回の審問が8月20日の10時半から兵庫県庁であり、その1週間前に「最終陳述書」を提出する予定になっています。いよいよ最終段階に入りましたが、ひきつづき社会的に広く訴えていきたいと考えます。


 (神戸新聞記事)->記事へ(リンク切れ)



ニュース(2008/05/25)
神戸刑務所「偽装請負」解雇強要事件の団交拒否救済申立
兵庫県労働委員会で証人尋問始まる!!

管理栄養士の交代要請に関わった刑務官
3人が、「証言」?

第1回目の証人調べは5月13日、敵性証人=刑務所側の3証人にたいする代理人弁護士からの主尋問でした。
みんな神戸刑務所の刑務官で、管理栄養士のNさんと日常的に関わりのあった人物です。

Nさんが机を並べていた用度課長の中川富士雄証人は、「昨年8月17日の朝9時ごろ、山本義典神戸刑務所長の指示を受けて、山中係長から請負会社の兵庫営業所長に電話で「Nさんを他の管理栄養士と替えることはできないかと尋ねましたが、ダメだと断られました。そのあと刑務所長と相談して総合的に判断して、同日午前10時ごろ、 神戸刑務所として会社に対し、Nさんの交代を希望表明するに至りました。
その時Nさんが仕事を失うということになるのはトンデモナイので、くれぐれもそのようなことのないように、
早急な交代を要請するものではないこと、交代が難しければ現在のままで構わない旨告げるように山中係長に命じています。」とも証言しました。

辞めさせるための最終通告を「交代の希望表明 」と言い包むとは許せない!
心から労働者が「仕事を失うということになるのはトンデモナイ」と思うなら、交代要請などできないはずだ!

  • 次回6月16日は組合側証人および請負会社現地責任者への証人調べです。

(組合側の代理人・補佐人が尋問します。ぜひ傍聴を!

6月16日(月) 13:30-16:00

組合側証人2人(管理栄養士Nさん本人と交渉担当の内藤証人)および
請負会社兵庫営業所長に対する主尋

 


懲りない法務省  また“真っ黒”の情報公開?

―管理栄養士の交代要求に関連する報告文書類―

神戸刑務所(明石市)が業務委託契約で派遣されていた管理栄養士を、昨2007年8月に「指示・命令を聞かず反抗的だ」との一方的な理由をつけて「交代を要求」したことで、事実上の解雇におい込まれた事件の続報です。現在、交代を強要した神戸刑務所は上級監督機関である法務省大阪矯正管区の指示のもとに、俵正市弁護士を代理人に立て、団体交渉を3回目から拒否しています。
ところで組合員の管理栄養士は昨年11月5日、刑務所作成の行政文書の情報公開請求をおこなっていましたが、その2回目分が郵送されてきました。前回と同様にほぼ全面が真っ黒にぬりつぶされています。その管理栄養士の交代要求に関連する報告および伺いの文書を、公開されたそのまま紹介します。(会社名は団体交渉で話し合い中につきボカシました) 事件の当事者本人が自らに関わる報告書(公文書)を要求したのに公開されないとなると、いったいこの法律はだれのためにあるのでしょうか?かって「内申書」の公開をめぐる保坂展人さんの裁判が70年代にありましたが、法務省にたいして本当に怒りを感じます。


神戸刑務_情報所公開文書 第2弾
(画像をクリックすると、拡大表示されます)

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このジケンの是正指導後のあらすじ

神戸刑務所は2007年末の12月7日に兵庫労働局から、「刑務所と会社の業務委託契約は、「実態が労働者派遣(=偽装請負)であるから、改めるか契約を中止するよう」に是正指導をうけました。(神戸新聞記事)->記事へ

しかし、その後に刑務所と会社がおこなったのは
①委託女性らとの間に衝立を立て、②刑務官による出退勤の確認と押印を止め、③時間外労働を直接には指示しないように現場監督者を新たに常駐させたことです。外見上は改善したとの報告を労働局にたいして行なったようです。同時に、従来の「委託契約書」から④交代要求条項⑤時間外労働条項⑥刑務官の指示命令遵守条項などについては削除しました。しかし、依然として刑務所内での管理栄養士の業務が刑務所職員(刑務官)の指示命令なしに成り立つかは、きわめて疑わしいものです。
この事件でもっとも大問題なのは、業務上の指揮・命令が禁じられている<請負契約>のなかで、雇用関係のない刑務所(派遣先)が、他人の契約関係に介入して「交代を要求」したことにより起こったという事実です。代えろ!という要求は、労働者にとって「即解雇」につながります。神戸刑務所が今回おこなったことは、違法派遣や労働者供給事業を厳しく罰している職業安定法第44条に抵触する違法行為であり、罰則規定のある犯罪だということです。
だれより法律を遵守すべき法務省の機関で、いまだに偽装請負=違法派遣がおこなわれ、競争入札の美名のもとに労働者賃金の買いタタキ=労働ダンピングがまかりとおっているのです。さらに神戸刑務所は今年4月からの「管理栄養士業務委託契約」を、本件の同じ請負会社に落札させたもようです。状況は何も解決していません。
わたしたちはひきつづき、法務省と神戸刑務所の責任を追及します。

みなさんからも法務大臣・法務省大阪矯正管区長・神戸刑務所長にたいして、
抗議や問い合わせのメールやファックスや電話を送ってください。

 法務大臣 鳩山邦夫     Tel.03-3580-4111
               Fax.03-3592-7011

 法務省大阪矯正管区長    Tel.06-6941―5751
               Fax 06-6910-2428

 神戸刑務所長 山本 義典  Tel. 078-936-0911
                Fax. 078-938-2034


神戸刑務所に偽装請負を指揮する法務省、次は・・・
全面塗りツブシで情報公開?

神戸刑務所で起こっている偽装請負「解雇」事件で、当該の管理栄養士が情報公開の法律を根拠に、行政文書の開示請求を昨年11月5日に行なっていた。その一部が1月16日付けで郵送されてきた。送り主は「法務省大阪矯正管区 情報公開窓口」とだけ。
国家公務員は“名無しの権兵衛”で済むのか!と言いたくなる。担当の下坂さん!松井さん!
そして「責任者の梅原健一さん!
(総務課庶務係長)責任の所在を明らかにすべきでしょう。
ところで開けてまた仰天!全面が黒く塗つぶされているではではないか!!一体これで何を公開したと言うのか! 行政機関の保有する情報は国家権力のために有るのではない!法律(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)の目的は「・・・一層の公開を図り、もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資すること・・・」である。部分的に非開示ならイザ知らず、これでは軍事機密の扱いと変らない。今後は再請求もしくは不服申立などで不当性を追及していくことになる。その一部を紹介する。平成19年8月2日分の見出しは『業務委託職員(管理栄養士)の業務内容についての打合せ議事録』、同年8月16日の分は『業務委託職員(管理栄養士)の言動についての派遣会社との事実関係確認に係る議事録』ですが、出席者が中川富士雄用度課長、安藤係長、会社営業所長および当該管理栄養士らであり、神戸刑務所内会議室で行なわれたという事以外は、真っ黒にぬりつぶしてある。

大阪矯正管区よ。証拠を隠すな!!




情報公開にて開示された全文書です !! 
(画像をクリックすると、拡大表示されます)


生きさせろ!貧困と労働を考えるシンポジウム
  2月16日(土)14時~16時半 神戸市勤労会館(JR三ノ宮駅すぐ)
  パネリスト      雨宮処凛さん(作家)
             河添誠さん(首都圏青年ユニオン)
             藤藪貴治さん(北九州大学非常勤講師)

  ●同日7時~10時 大阪?LIVE BAR VEGAS「雨宮処凛と語ろう、Vegasでオーオー!」
  ○2月17日(日)14時~16時30分 京都 京大会館「雨宮処凛と“すごい生きかた”語り合おう!」

転職→失業を繰り返すのは本当に「自己責任」だと思いますか?
人件費を削減して、正社員のボーナスや社員旅行の費用を確保している企業側に問題がないと言い切れますか?
法治国家と言いながら、同じ業務内容で正社員と雇用形態が違う為に待遇面で差別される。
これは身分制度と同じではないでしょうか?

こんな集まりを各方面で社会的な運動をしてる個人の方々が岡林さんの企画に応えて参加協力しています。 (あぱけん神戸は16日の神戸企画、大阪企画のみ協力)

非正規雇用→ネットカフェ暮らし→路上生活という社会現象は何もアメリカだけの話ではありません。日本でも特にここ数年ニュースで見かけることが多くなっていますよね。
労働問題というと若い人達は、あまり関心を持ってくれませんが(現に私も自分の身に降りかかるまでは興味なかったですし、職場で不当な扱いを受けても相談できる機関なんて派遣にはないとさえ思っていました。)私は特に、これから社会に出ていく学生やフリーターなどの若い人達にこういったイベントに参加して、今の日本の実態を知ってほしいと思います。そして日本の腐った行政を問題視し、変えていくきっかけになっていけば良いと考えています。こういうイベントは、アルバイト派遣パート関西という労働組合の存在を知ってもらう良い機会です。

皆さんお忙しいとは思いますが、それぞれのできる方法で参加してください。
当日参加できなくても、個人でホームページをお持ちの方は宣伝してください。友達や知り合いに呼びかけて少しでも一般の参加者が増えればいいですよね。
身内だけで盛り上がってもしかたないから、一般的な労働組合の良くないイメージを払拭するくらいの気持ちで、学生やフリーター層に押しつけでなく、「誇りを持ち、自分の信念を貫くことはカッコいいことなんだ」と効果的にアピールできたら、と思います。
当日は私も隙あらば発言したいと思いますので、是非よろしくお願いします。

※ チラシもご覧ください。
http://homepage3.nifty.com/civilsocietyforum/amamiyakarin.pdf (呼びかけ文 /組合員・元スタッフサービス派遣社員)

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